華蓮とデート!?

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目の前には携帯電話を耳に当て、大事そうに袋を持ってこっちを見ている華蓮がいた。 さっきまで走っていたのか少し息を切らしてるように見える。 リリリリリリ 俺の携帯が鳴った。 ははは…、俺に電話して走りながら捜してたのか。 これは、殴られる覚悟が必要かな。 目を瞑りどこから殴られても良いような体勢を構えた。 ……………あれ? いつまで経っても殴られる気配、ましてや華蓮がこっちに来ている気がしない。 ためしに目を開けてみると、俺が思った通りの事が起こった。 俺は無意識の内に走っていた。 途中、華蓮が落としたであろう袋を拾って。 なんでもっと早くギャルを追っ払わなかったんだ。 なんで華蓮を見たときすぐに華蓮の所に行かなかったんだ。 考えるだけで自分が華蓮にしたことに腹をたてた。 気が付いたら屋上以外全て捜した。 …後はここだけか。 ここにいなかったらどうしよう…。 最後の希望を信じて屋上に足を踏み入れた。 そして端っこで縮こまっている華蓮がいた。 『華蓮…』
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