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雄二のバカッ。
なんで女と一緒にいたんだよ。
それにあの女見たことねーよ。
走ってる最中、雄二の誕生日プレゼントを買った袋を落としたが、今はそんなことどうでもいい。
今はとにかく雄二から離れたい。
離れなきゃ狂いそうだ。
気が付いたら屋上に来ていた。
ずっと全力で走ってたのに全く疲れを感じない。
なんで、なんで、オレが近付こうとすると雄二は離れていくんだ。
嫌いにならないで、頼むからオレから離れないでくれよ。
自分の彼氏でもないのにそんなこと言ったって叶わない事くらいわかってる。
雄二がオレには届かない存在になっちゃったのも分かってる。
分かってるけど、考えるだけで辛くて涙がとまらないんだよ。
誰かこの涙をとめてよ。
『華蓮…』
振り返ると顔からたくさんの汗をかいてる雄二がいた。
…えっ?なんでいるんだよ。
なんでそんなに落ち込んでんだよ。
オレにあいつと付き合ったって報告しに来たのかよ。
そんなの聞きたくない。
これ以上傷つきたくない。
『こっちに来るな!!』
オレは生まれて初めて雄二を拒絶した。
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