271人が本棚に入れています
本棚に追加
ーーーーーーーーーーーーーー
『お前が落とした袋、ここに置いとくね』
雄二がどんどん離れていく。
その背中はなんだか落ち込んでいるようにも見えた。
オレは自分で言ったことに後悔した。
なんでもっと素直になれないんだろうな。
小学生から雄二を意識するようになってから、雄二が周りの女達と話してるだけで嫌な気分になった。
その時からずっと好きだったんだ。
それなのに、自分から雄二を拒絶した。
多分、明日から今まで通り雄二と話せない。
考えたら、涙が止まらなくなってきた。
もう1回雄二の隣を歩きたいよ……。
ごめんね、雄二……。
今日の夜は、まるで華蓮と雄二のように雲が晴れる事はなかった。
最初のコメントを投稿しよう!