誕生日。そして…

4/26
前へ
/130ページ
次へ
『それで、華蓮さんはどこなんだ』 『学校に来てないんだから、家じゃないのか?』 『じゃあ家の場所教えろよ!』 『家の場所も知らないで来たのかよ』 『…悪いかよ』 怒ってそっぽ向いちゃったよ。 少し可愛いと思ったのは内緒だ。 まぁ見た目はヤンキーだけど、華蓮も良い友達をもったな。 『はぁ…、分かったよ。家の場所教えてやるよ』 俺も出来るだけ早く仲直りしたいしな。 『ほ、本当か?流石は華蓮さんのサンドバッグだな。見直したぜ』 ん?今何か有り得ない単語が聞こえた気が……。 『サンドバッグ君ありがとう!』 うん、聞き間違いではなかったようだな。 ……はっ? なんで俺がサンドバッグ君? 華蓮のやつ、なに人をサンドバッグ呼ばわりしてるんだよ。 これは今度唐揚げを奢らせる刑だな。 まぁ仲直り出来たらの話だけどね……。 『ほら、早く行くぞ。サンドバッグ君』 俺が落ち込んでいると、まったく空気の読めないヤンキーが歩き出した。 『……そっちの道逆なんですけど……』 この先きっと疲れるだろうな…。
/130ページ

最初のコメントを投稿しよう!

271人が本棚に入れています
本棚に追加