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「総司くーん!待ってよ!」
このとき私は六歳。あ、足し算して今の年齢計算しないでよ。
「実帝ちゃん。早く早くー。」
近所に住んでいて仲の良かった沖田総司くんと私は駆けっこをしていた。
まぁ…この頃から足が遅くどんくさかったので、総司くんに当然のごとく文句を言われるわけで…
「実帝ちゃん。足遅すぎ!そんなんだったら僕と勝負にならないよ。
もういいや。僕、他の子と遊んでくる!」
「そんな事言ったって!ちょっと位総司くんが手加減してくれたら済む話じゃん」
両方一理あるよね。
でも、まだまだ子供だった私たちはこの事が原因で喧嘩をしてしまった。
「総司くんなんか大っ嫌い!
死んじゃえ!」
シンジャエ
あ、っと思った時にはもう遅かった。
「実帝なんか大っ嫌い!
お望み死んでやるよ。」
「ごめ…」
私が必死に謝ろうとした時にはもう総司くんの姿は無かった。
ただそこにあったのは、総司くんが大好きでいつも持ち歩いていた金平糖だけだった。
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