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ドンドンドンドンドンドンッ!
「兄ちゃん!兄ちゃん!」
「…んあ?」
激しいノック…、いや、もはや扉への滅多パンチの音で目を覚ました僕は
「入るよ!」っと言って
許可もしていないのに全くプライベートの意味を分かっていない妹に文字通り叩き起こされた
しかも、僕が昨夜読みながら寝落ちしていった『週刊ジャップン』の角で、だ
「…………っ」
角の落とされた胸元を抑え、あからさまに悶絶している僕を陽向は「起きてよ~」と布団をめくりゆさゆさと肩を揺らした
角で殴られたら起きたくても起きれないだろう、と言いたいのにそれすら危ういほどの痛みだった
「…なんだよ、まだ昼過ぎてもないだろう?」
やっと紡ぎ出した言葉に陽向はムスッとした
「休日の起きる基準が昼過ぎってどうなの。せっかくあたしが起こしてやったのに、圭司くんにお願いすれば良かったかな~?」
その言葉を聞いてハッとなる
「…圭?」
「うん」
「圭がなんだって?」
「さぁねー。携帯見てみれば?」
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