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すこしぼーっとしてその音を聞いていたけれど、はっとして携帯の着信だと気がつく。オレの携帯だ。
藤原さんと体を離して、床に脱ぎ捨てられたズボンのポケットから携帯を探す。
ユズルさんからだ。そうだ。オレ、飯買いに出たんだった…。
「はい」
「マナト?どこまで行ってんだ?」
「あ、いや、すんません。帰る途中で藤原さんに会って」
オレの帰りが遅いので心配したみたいだ。
スルッとオレの体に後ろから腕が巻きつき抱きしめられる。
「はい、じゃあ」
電話を切ると同時に唇をキスで塞がれる。
「…ん…っ」
まだ裸のオレの体を藤原さんの指が這い、刺激する。
さっき終わったばかりなのに。
「さすが若いな」
藤原さんだって人のことを言えない。
好きな人と初めて繋がった充実感が俺を満たした。
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