繋がり3

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藤原さん、遅いな。もう9時半だ。 でも、きっと仕事なんだろう。邪魔になるといけないのでこちらからは連絡しない。 シャワーを浴びて、ベットに横になる。 シーツから洗剤の匂いがする。あ、誰か洗濯してくれたんだ。先週の当番は女の子だな。 たぶん、男が使った布団を使うのが嫌だっていう単純な理由なんだろうけど、ありがたいな。気持ちよくて、なんだか眠くなってきた。 セキュリティが解除されるピーという音。 9時になるとセキュリティを掛ける決まりになっていて、俺はシャワーに入る前にスイッチを入れておいた。 藤原さんかな、ここの人間ならみんな解除コードを持ってる。 ドアが開いて誰か入ってくる。 眠くて起き上がれない。 仮眠室のドアは空けっぱなし、そこに藤原さんが現れる。 「なんだマナト、もう寝てんのか。」 「なんか布団が気持ち良くって。すみません。お疲れ様です。」 俺は身体を起こす。 藤原さんが近づいてきて身を屈める。そっとキスをしてくれる。 唇が触れるだけのキス。 「もしかして誘ってんのか。」 そう言うと俺が反論する隙を与えずにまた唇を押しあてて、今度は舌を割りこんで来る。 「、、、、ン、ぅん」 舌が絡む。。 「続きは後だ。俺もシャワー借りるよ」 そう言うと、藤原さんはネクタイを外し始める。 仮眠室の一角にシャワー室がある。脱衣のスペースはないので、ここで服を脱ぐことになる。
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