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着いたのは、古いアパート。
「あの、藤原さん。」
「なんだ。」
「ここ。」
「うん、俺のアパート」
「え。」
「事務所は連れ込み禁止だったなと、この前反省してな。お前と一緒にあまり外をふら付くわけにもいかないからな。」
3階の一室の鍵を空けて中へ入る。
一人暮らし用の狭い2LDK。
「どうぞ。」
「お、お邪魔します。」
「汚ないけど、驚くなよ。」
と言っていた割には片付いている。というか殺風景な部屋。
まあ、掃除はあまりしてないみたいだけど。
どうしていいか解らず突っ立っていた俺の手を藤原さんが掴む。
「ふ~ん」
ネイルをした指を眺める藤原さん。
「タカヤと何してた?」
「え。」
藤原さんは掴んだ俺の手を口に当てる。
「タカヤは男前だからな。」
藤原さん。
「藤原さん?」
いきなり抱き締められる。
「マナト。」
「はい。」
「気が変わったのか?」
「え。」
「そうなら、そうと言ってくれ。無理強いはしない。」
「なんの話ですか?」
「タカヤと何をしてた?」
「藤原さん、俺とタカヤさんを疑ってるんですか?」
「ああ。」
思わず笑ってしまった。そんなことあるわけがない。俺はもちろんだが、タカヤさんが俺のことをそんな風に見る筈がない。あの無類の女好きが。
だいたい俺だってほんとはノーマルなんだ。まあ、男に興味を持った時点でそれは言い訳にしかならないだろうが、本当にこの人以外の男なんて興味ない。おかしなことをされようもんなら、虫唾が走る。
「なにを言ってるんですか。俺とタカヤさんなんてありえませんよ。」
「マナト。」
「でも、そうやって心配してくれるんですね。」
素直にうれしかった。
藤原さんが俺のためにそんな風に心を動かしてくれるとは思わなかった。
自分が藤原さんにとってどれだけの価値があるのか、計りかねる。
相手は大人で俺は子供で、真剣な恋愛対象になるのかという不安。
「マナト。」
唇が重なり、強引に舌が入って来る。
ベットへ押し倒されて、荒々しく求められる。
「、、、っん、、ぁっ」
胸の突起を吸われて、舌で弄ばれる。
藤原さんが不意に俺から体を離す。
「マナト、足開いて。」
「え。」
「開いて、見せて。」
すでにズボンも下着も剥ぎ取られた俺の下半身、反応している。
藤原さんの熱い視線が絡む。
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