ある非番の日

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2012年10月某日 北欧某国 はぁ・・・。 と私は部屋に入るなり、重い荷物を部屋の隅に乱雑に置いた。 今日、私は半年間の仕事を終え休暇を貰うと同時に自分のアパートに帰ってきたのだ。 久しぶりに自分のアパートに帰り半年分の郵便物やらを片づけた。 郵便と言っても、請求書や新聞の勧誘くらいで、手紙はなかった。 それらをゴミ箱に投げ入れた私は、一休みしようとキッチンへ行き紅茶を淹れようとして戸棚を開けた。 しかし、紅茶はなかった・・・。 いや、そんな筈はない。 いつも買い溜めして中にしまってあるのに・・・。 あぁ・・・。 そこで私は思い出した。 半年前、海外での仕事に赴く際に家の紅茶を全て持っていったという事に・・・。 そして、ほとんどは私以外の人間が飲んでしまったという事も・・・。 冷蔵庫は当然空になってるし、水では面白くない。 なおかつ、部屋はまだ散らかっている。 ふむ・・・。 今から片付けるのも面倒だ。 明日にしよう。 そういって私はいつも片付けないが・・・。 スーパーまでは少し遠いが、他にも食料やらを買いに行く必要がある。 しかし、面倒くさい。 そうして考えたあと、私は気分転換がてらに紅茶を買いに行くことに決めた。 そうしないと、今日は動けないだろう。 いや、今日もか・・・。
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