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9月17日(土)続き
そんな私を気にするでもなく、にょろさんは続けました。
「私にもテストみたいなものがあったのよ。真の敵の存在を匂わすヒントもなしで、その存在に気がつけるか……今にして思えばハードル高かったわ」
「そ、そうなんですか」
「私に言わせれば、Yoshi-kiくんやmoeちゃんからのテストは生ぬるすぎるのよね」
――私だって、私なりに必死にやってきたんだもん。
そう言おうとした言葉も、にょろさんの眼光に押されて何もいえなくなってしまいます。
「2人のどっちかから聞かされていると思うけど、これからの戦いを今までの延長だと思われちゃ困る。盗聴会で一緒だったからって、はいわかりましたって言えるものじゃないの」
「あの。じゃあ……どうすればいいんですか?」
「私は自分の力で、Yoshi-kiさんやmoeちゃんと横に並んで戦える事を示した。だから、あなたにもそれをやって欲しいの」
……ぱっと聞いただけで、何をすれば良いのかも想像できません。
「私からのテストは、私にあなたがどれだけ役に立つのか……あなたの力が私達に匹敵してるんだって事を、どんな手段でもいいから証明してもらう」
「そんな――」
そんなの無理だ。そう言おうとして、私は慌てて止めました。
無理だって言った瞬間に、テストは終わってしまう。それがどれだけ絶望的だとしても、私にはそれを頑張る以外に選択肢はないんです。
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