第1話 ロイヤルスイートな夜【瑞希Ver.】

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痛くはない。 だって足元にあったのはふかふかの絨毯だし。 だけどお酒のせいなのか視界がぐるぐると回ってる気がする。 「大丈夫ですか?」 宗助さんの端正な顔が視界に入るとまた体温が上がった気がした。 腕を引かれてゆっくりと体を起こされる。 この腕に今から抱かれるのかと思うと頭の血管が切れそうになる。 ドクドクと血液が流れる音が聞こえる気がした。 「瑞希?」 急に無口になった私を怪訝そうに宗助さんが覗き込んでくる。 だから顔が近いんだってば。 そんな風にされたら余計に何も答えられなくなるのに。
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