第1話 ロイヤルスイートな夜【瑞希Ver.】

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「夫である僕にも言えないことですか?」 体にズシッと重みがかかって、宗助さんに押さえ込まれていることが分かる。 耳元で囁いた声は無駄に甘い雰囲気を含んでいる。 息を吹きかける近さでしゃべっているのも絶対わざとに違いない。 「ち、違います。眠くて……。そう! 眠くてウトウトしてただけです……っ」 渾身の言い訳ももう、何を言っても自分でも嘘くさく感じる。 夫、だなんて。 耳慣れないその言葉がむずがゆくてくすぐったい。 目の上に乗せられたタオルで視界は見えない。 でもその方がいいとさえ思えるのは、目が合ったら恥ずかしさに耐え切れる自信がないから。 なんて照れるんだ、新婚初夜……!
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