第1話 ロイヤルスイートな夜【瑞希Ver.】

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そう言ったことに深い意味はなかった。 この後ベッドに行きましょうと誘ってるわけでもなければ、一緒に入りたいって言ったわけでもない。 だから頷いた宗助さんを背にバスルームらしき扉へとふらふらと歩いて行った。 ところが。 宗助さんが。 後からついてくる。 ……ってこれじゃ『森のくまさん』じゃん。 何でついてくるんだろう……なんて愚問だから聞いてあげない。 「一緒には入りません」 脱衣所の戸を開けると同時にピシャリと宣言した。 「酔ったまま一人でお風呂に入ると危険ですよ」 宗助さんも当然とばかりに食い下がってくる。
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