第1話 ロイヤルスイートな夜【瑞希Ver.】

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「じゃあ今度こそベッドに運んでもいいですよね?」 「わあ……っ。そ、それはもういいってば……!」 膝下に腕を入れられて一気に抱き上げられる。 お姫様抱っこの再来だ。 このままお姫様ベッドに運ばれて……って私はお姫様なんてキャラじゃない! 単なる魚醤職人の娘ですから! 「続きはベッドの上で聞いてあげます」 「そ、その台詞は前にも聞いた……!」 「デジャヴですね?」 「違う! 現実! 私達いつも同じことしてる!」 まるでコントを繰り返してるような。 最後の台詞を叫ぶと、宗助さんが吹き出すから私も笑い出した。 笑いあって油断してたらいつのまにかベッドルームに運ばれていて、さっきドアから見た大きな天蓋付きベッドに優しく下ろされた。 く、食われる……!
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