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「お……、お金っていくらぐらいかかった!?」
新婚初夜に泊まるホテル代を心配するなんて、無粋なオンナだって分かってる。
でも言わずにはいられなかった。
宗助さんの金銭感覚じゃ、やっぱりうちの水産業を一緒にやっていくのは無理があるのかもしれない。
やっぱり宗助さんにはでっかい会社の社長室でスーツでパソコンを叩いてる方がよっぽど似合ってる。
宗助さんにだけ家業を捨てさせたこと、考えすぎの私は未だに迷ってたりする。
これが最善の道だったのかと。
甘えを捨てて一人で生きてく決意をしたのに、結局、私は宗助さんの腕の中で甘やかされて守られている。
そのことに引け目を感じてる。
そしてそんなことお見通しに違いない宗助さんはフッと優しく笑って私を手招きした。
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