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頬を押さえる私を宗助さんは穏やかな瞳で見ているから、私は余計なことを考えずに今日ぐらいはこの贅沢を楽しめばいいんだと分かった。
「シャンパンとイチゴってなんでこんなに合うんだろう!?」
「そうですね」
「思いついた人に拍手を送りたいな!」
「瑞希さん、酔ってるでしょう」
「うふふー。だって美味しいんだもん」
二人でソファに座ってゆっくりとシャンパンを飲む。
たったそれだけのことがすごく幸せに感じるのは、つい数時間前に陽の光を浴びたステンドグラスの下で、永遠の愛を誓ったせいなんだろうか。
二人で過ごす夜は初めてじゃないのに。
何もかもが輝いて見える、だなんて。
私ってそんな乙女チックなヤツだったっけ?
「宗助さんもう食べないんですか? イチゴ」
「僕は瑞希さんが食べたいです」
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