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美しい桜が暖かい風に吹かれて空に舞う。
今まで学校に行っていた時とは反対の方向に足を向ける。
小学校のときは特別な事がない限り越える事のなかった橋を越えようとしている俺がいる。
俺は中池聖。東光中学の1年生だ。
詳しくは1年生になるだが、そこはほって置こう。
「ひ~じりく~~ん!おはよ~♪」
何時にもまして煩い…
こいつは幼なじみで親友の
赤木辰哉だ。
「おはよ。」
「何だよ、聖~冷たいじゃねぇかよ~!」
辰哉は明るくて気さくで、しかもイケメンで女子にモテる。
何回も告白された事があるが、振り続けている。
なぜなら、辰哉には心に決めた相手、俺らの小学校一の美人の愛島麗がいるからだ。
確かに美人だし、性格もかなり良いらしい……
まぁ辰哉の話はこの辺にしておこう。
「別に冷たくねぇよ。お前がテンション高いだけ。」
「テンション高いのは認めるけどさ~だってついに中学に入学出来るんだぜ?」
「辰哉。お前のテンションが高い理由、そんなんじゃねぇだろ?」
二人で橋を渡り始める。
「あっ、バレた?」
「バレバレだっつ~の。」
「しょうがねぇじゃん。去年は麗と同じクラスじゃなかったからさ~楽しみなんだって。」
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