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学園都市政策
子供の数が減ると進学や就職が簡単になる。
そうなると子供たちの平均学力もおちてくる。
するとさらに進学や就職が簡単になる。
日本はこの負のスパイラルに悩まされていた。
この問題の解決策として日本政府は、のちに『学園都市政策』と呼ばれる政策を実行した。
その内容は『小学生から大学生を対象とした巨大な教育機関を創る』というものだった。
国は過疎地域に住むやる気は有るけど先生がいない、という状況にある子供に目を付け、そんな子供たちに学ぶ場を与えようというのだ。
『国がそこの生徒を管理し安全を保証する』
そう宣伝して親達が子供を安心して送り出せるようにしたりもした。
こうして日本全国の、主に過疎地域からたくさんの子供たちが集められた。
その人数は数千人にもおよび、その者たちが今までより恵まれた学習施設でライバルの存在を身近に感じて学習することでその『教育機関』の平均学力は上がっていった。
このことを知った親達は、自分の子供をこの『教育機関』に競うように入れようよした。
まあ、この政策の効果が期待できるのは過疎地域の子供たちだけなのだが。
子供たちもこの教育機関に入れば憧れの一人暮らしができると嫌がる者はすくなかった。
こうして人数も増えてくるにつれてこの『教育機関』も大きくなり、『学園都市』と呼ばれるようになった。
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