“キョウダイ”の絆

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☆神堂家の末っ子・海斗視点の物語☆ 俺は、神堂 海斗(しんどう かいと) 今年から大学生。神堂家の長男だ(世間体は) 家族構成は、父・啓介、母・涼子、10歳年上の異母姉・海良(みら) 母は後妻というやつで、姉の海良は父の前妻・麻奈巳さんの娘。 なので、俺らは母親違いの姉弟ということになる。 そして、もう一人、実は家族がいる。 何故、先ほど「世間体は」と言ったかというと――― 「兄さん、今度の週末こっちに帰ってこれるでしょ?」 「ああ、久しぶりにお前や母さんの顔も見たいしな」 電話の相手は、藤崎 甲斐(ふじさき かい)苗字は違うが俺の異母兄にあたる人だ。 この人は姉さんと違って、父さんが外に作った子供。 つまり、言い方は悪いが昔風に言うと“妾の子”ということになる。 “母さん”とはもちろん俺の母さんのことではなく、兄さんのお母さんのことだ。 兄さんとは俺が8歳ぐらいの時に初めて会ったが、すぐ懐いた。 カッコよくて、何でも出来る兄さんに俺は憧れたのだ。
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