2人が本棚に入れています
本棚に追加
「本当に、ヤバい状況に成りました……それと今のツッコミはナイスです」
少女は一瞬、暗い顔をしてから健太に向け、親指を立てグッジョブのサインを出して、はにかんだ。
「良く、今の状況でそんな事が出来るね……」
「シリアス何て物は、私には関係無いですから」
どうやら、この少女には本当にシリアス何て物は、関係無い様だ。
そんな事より、少女の言う事が本当なら、明らかにヤバい事に成るな、此れから、だって……二回目の変化が既に始まってしまったから……
「なぁ、結局何もして無いまま二度目の変化を゛アレ゛はしてるんだが?」
「はい……、私も驚いてます。本当は一度変化した後、変化した形に慣れる為と、変化した形を安定させる為に、最低でも一時間は動けないんです」
あれ? おかしい。
「でも、さっき君は時間が無いって言わなかったけ?」
「はい、それは一時間のうちに、しないといけない事が山積みだからです」
そうだったのか、だからそんな直ぐに対処しないで、俺を驚きと不安でいっぱいにしない為に、この少女はわざとシリアスな状況を壊したのか。
「まさか、こんな小さな少女に心配される何てな……」
「……?何か言いましたか?」
首を傾げながら少女は言った。
「いや…何でも無い、気にするな」
まさか、声に出して言ってた何て、聞こえて無くて良かった。
そして、行きなり゛アレ゛は膨らみ、黒い球体に変化する。
「何だよ……あれ?」
俺は、ただ見ているだけだった。数メートル先の黒い球体を……
「このままじゃ、不味い!、逃げますよ!!!」
黒い球体に何か危険を感じている、少女は必死に俺に向かって叫ぶ。
五月蝿いな……、そんな、近くで叫ば無くても聞こえてるよ……
でも、今の俺にはその声は届かない。
あぁ、此れが恐怖で、身体が動け無くなると言う事か……
最初のコメントを投稿しよう!