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何故だか分からないがとても安心できる。透き通るようなキレイな声。特別色を持っているわけではないが真っ直ぐ胸に届く、優しい歌。
「到着~」
「わっ」
突然到着と止まるものだから柚紀は前に止まっている女子の自転車にぶつかってしまった。ガクンと首が揺れる。
「すみません」
「気をつけてよ。もぅ…」
そうはいいながらもたいして気にする様子はなく、にっこりと微笑んだ。
「自転車は通行人の邪魔にならないように止めてよぉ」
「分かってますって!」
柚紀じゃない、男子部員がおどけたような声で言う。
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