その空の天使は

6/12
前へ
/26ページ
次へ
だが、柚紀はずるっと足を滑らせ転倒した。 「っ…!!」 止まることができずそのまま滑り落ちて行く。 「うっ…」 柚紀の足が川にじゃぼんと浸かったときにやっと止まった。制服が土だらけになってしまった。土をはたくが、制服にひっついてうまいこととれない。絵の具も散らかっている。 制服は後にし、先に絵の具を拾おうと立ち上がる。四方に散らばり拾うのが大変そうだ。柚紀は自分に一番近かった白色の絵の具を取ろうと手を伸ばした。でもそれを自分で拾うことはなかった。 .
/26ページ

最初のコメントを投稿しよう!

9人が本棚に入れています
本棚に追加