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「お父さんっ!お母さんっ!雪歌ぁっ!!」
ここは何処?
いま僕は何処に居るの?
どこを見ても赤赤赤。
体が焼けそうに熱い。
汗が滝のように流れる。
「柚紀!早く逃げてっ!」
「やだっ!お母さんっ!」
「我が儘を言うな!早く…」
「我が儘じゃないよっ!ねぇっ。お…」
床に倒れこむ両親に駆け寄ろうとする。が、火の着いた木材が目の前に落ちてきた。
驚いて尻餅をつく柚紀。
「お父さん…?お母さんっ!!」
さっきまで居たはずの両親が視界から消えた。目の前にあるのはただ激しく燃える炎の壁。
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