私の日常

2/2
前へ
/22ページ
次へ
「このクラスの担任になりました、『砂川 捺紀』(スナカワナツキ)です。皆も知っている通り、この稀咲高校は去年から男女共学になったので、多少男子の方が多く女子は何かと不便かもしれませんが、仲良くするように!」 はぁ~いと、皆やる気のない返事をした後、軽く自己紹介をし、先生はクラスの"学級委員"を決めると言い出した。 「誰か、やってくれる人はいませんか?」 「お前やれよ。」 「嫌だよ。お前がやれば良いじゃん。」 自分からは決してやろうとはしない。私もその内の1人だ。 「先生、誰もいないなら僕が引き受けます。」 1人の男子生徒が切り出した。 彼の名前は確か…『汰墅 悠桔』(タナヤハルキ) 「では、女子で1名引き受けてくれる方はいませんか。」 彼は感情の篭っていない。 けれども棒読みではない言い方で問いかけた。 「誰もいないなら、先生が指名しちゃうからなぁ。」 そう言いクラスを見渡した後、ある女子生徒を指名した。 「杞浪さん、私と最初に目が合ったから学級委員は貴女よ。」 何て理不尽な決め方なんだ… しかし、先生のご指名とあらば断る訳にもいかない。 それ以前に、断る理由がないため私は学級委員になった。
/22ページ

最初のコメントを投稿しよう!

5人が本棚に入れています
本棚に追加