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その音を聞きつけ、神も道路に出てきていた。
「おい!雷っ!!」
「神!!このまま風子と行くから、こうきのこと頼む!!店はもう閉めろ!」
「あっ あぁ、わかった!!」
救急車に乗り込んで、救命士の人に、浜松産婦人科に通っていること、あと2週間で予定日だと言うことを告げた。
救急車は浜松産婦人科に行って、風子は処置のため 分娩室に運ばれることになった。
「雷…さん。絶対、…守るから。私たちの赤…ちゃん。絶対、守るから!!」
息も絶え絶えに、風子が言った。
オレはなんて声をかけたらいいのか わからなかった。
分娩室に入って、50分ほどで神とこうき、風子のお母さんがやってきた。
どうやら神が連絡をしてくれたみたいだった。
「雷くん!風子は?」
「今、分娩室に入ってます。」
「大丈夫!そんな顔しないで!風子は大丈夫だから。そんなに弱くないわよ。私の娘なんだから!!」
「はい。」
次から次へと、お袋・姉貴とやってきた。
風子が処置に入って、もう3時間は経つ。
時間がかかるにつれ、オレにも焦りと不安が出てくる。
「一樹!!」
「晴香!こうき!先生と話してから、中に入って様子見てくる。」
そう言って、一樹さんが分娩室に入っていって、10分ほどで出てきた。
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