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「雷!ちょっと こっち!あと、風子ちゃんのお母さんもいいですか。」
「一樹さん。風子は?風子はどうでしたか?」
「中で頑張ってるよ!ただ体力が無くなってきてる。
このままだと、母子共に非常に危険だ。なので帝王切開で、赤ちゃんを取り出す!いいね?」
「風子は助かりますよね?」
「あぁ、まかせとけ!オレもオペに参加する。お母さんもよろしいですね?」
「はい。風子と子どもをよろしくお願いします。」
「あと輸血が必要になるかも知れません。風子ちゃんの血液型は?」
「A型です。」
「わかりました。予定では1時間~2時間で手術は終わると思います。」
「先生!西嶋先生!!」
「すぐに行きます!!」
慌ただしく、手術の準備が整えられ 風子のオペが始まった。
みんなにも、一樹さんから言われた内容を説明した。
開始から1時間経過した頃、中から2人の元気な赤ちゃんの泣き声が聞こえてきた。
誰もがその声を聞いて、安心しきっていた。
でも……
誰も知らせにも来ない……
余計に慌ただしくなったような感じで、分娩室の出入りが激しくなっていく。
子どもは声を聞いたから、大丈夫なはず!!
だとしたら……
もしかして、風子に何かあったんじゃ?!
風子!風子!
オレは風子がいなきゃダメなんだ!!
頑張れ!風子っ!!
頑張ってくれっ!!
生きて、オレと子どもたちと暮らそう。
きっと、明るくて楽しくて いい家庭になる。
でも……
風子なしでは……
愛してるよ。風子……。
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