青鈍

3/3
前へ
/48ページ
次へ
ふと、 思い出した同居人の存在。 パンを入れてもらった袋の横に 置いておいた鉢植えを手に取り 日光が当たるように 窓際に移動させて。 グラスに入れた水を 入れすぎないように 気を付けながら 土の上に染み込ませる。 折角の贈り物だ。 枯らせない様にしなきゃな… 近々専用の 水差しや霧吹きも買ってこようか。 「今日から、宜しくな?」 そっと その緑の葉っぱを撫でて 小さく挨拶。 『こちらこそ。』 撫でた反動で揺れる葉っぱが そう言った気がして。 少し嬉しくなって 顔が綻んだ。 .
/48ページ

最初のコメントを投稿しよう!

152人が本棚に入れています
本棚に追加