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「はあぁぁああ?! 密偵? 俺らが? ありえねえ」
「俺だってお前に任せたくなんてねえよ。 口調荒いし、口悪いし、言葉汚いし」
「あんたはいつも余計な一言多いよな。 んで、密偵なんて誰と何すんだ?」
「平助と山崎と島原の芸姑だ」
「………は? まじかよ」
………俺には無理だ、うん。
別に綺麗でもないし、紫帆みたいに胸がでけえ訳でもねえし。
「て事で無理」
「何が無理なんだよ?!」
「だって俺、別に綺麗じゃねえし、紫帆みたいに胸でかくねえし」
そう土方さんに伝えると、ニヤリと笑って俺を見下しやがった。
「俺がでかくしてやろ―――……、ぐはッ」
ふざけた万年発情野郎に、俺は蹴りを食らわす。
そして文机にあった筆で、顔に落書きを施してみたりした。
「出ー来た、一にでも見せるか」
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