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* * *
辛い。
胸がズキズキと痛んできて、堪えきれない。
総司が、蒼が珍しく真面目に私を止めようとするから。
いつもは、不真面目なくせに。
……いや、蒼のせいじゃない。
これは、私の罪。
恋をしてしまった、私への罰。
「どう、しましょうかね……」
屯所を出て、向かった先は壬生寺。
よく蒼と、遊びに来る。
「悲しい、よ……」
どうして、好きになってしまった?
―――いけない事は、分かってるのに。
嫌だ。
嫌だ。
………諦めたく、ない。
だけど、諦めないと。
そう思えば、泪が勝手に溢れてきて。
静かに啜り泣いた。
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