刀 の 理 由

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      * * * 「総司はいつもやり過ぎなんですよ」 甘味処に行く途中、平助があたしに説教をし始める。 けれど、素直にはいそうですか、と聞いてやる事は無い。 「良いじゃねえか、別に。 平助は大人し過ぎるんだよ」 そう一気にまくし立てると、頭の後ろで手を組んだ。 すると平助はばつが悪そうに口をヘの字に曲げる。 「まー、いーじゃん? 仲良くしようぜ? 女同士。 なあ紫帆(しほ)」 「その名前で呼ばないで下さい。 その口塞ぎますよ? 力ずくで」 「嫌だね。 良いじゃん、 あたしらしかいないんだし」 「はぁ……。 もう良いです。 早く行こう」 これが、あたしたちの日常。 平助、いや紫帆は呆れてものも言えないようで、丁寧だった口調はどこへやら。 ……まあ、そうしたのはあたしなんだけれど、ね。 「あ、沖田はんに藤堂はん。 今日も来てくだはったんどすか?」
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