龍吾

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「了解」  周囲のライバル店が妬む程の急成長は、敵を生む。ローザには営業妨害目当ての冷やかしの客が紛れ込む事も少なくなかった。 「ただの酔いドレなら龍ちゃんの手を煩わせなくてもいいんだが、ちょっと判断がつかなくてな」  龍吾は心配そうに眉を潜めた彼に、肩を竦めニッと笑った。 「どっちにしても営業妨害は排除だ。それが出来なければセイジさんから大メダマ喰らうから」  自分の立場、仕事はよくわかっている。剣崎セイジのこの店を、身体を張ってでも守る事だ。
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