龍吾

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 店の外に出ると男の胸ぐらを掴んで裏手に引っ張り込んだ。 「お客さん、うちはお触りパブじゃねぇんだよ。女触りてーんだったら他行ってくんな」  龍吾が地面に男を放り投げた時だった。 「キャー――――ッ!」  店内からホステスの悲鳴とガラスが割れるような派手な音がした。 「なっ!?」  龍吾は店の方へ向き直る。後ろでヘヘッという笑い声がした。 「バカだな。俺はオトリさ」 「なに?」
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