龍吾

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 たった今、地面に叩きつけられた男が龍吾を見上げてニヤリと笑った。 「お前が店ん中にいたら何にもできねーからよ」 「てめえは一生ここで寝てろっ!」  大きなの頭に踵落としをお見舞いし、龍吾は店の中へ駆け込んだ。  ホール中央辺りのテーブルで男が2人暴れていた。 「なんだぁ!? もっといい女はいねーのかぁ!?」 「触ったら拒否しやがった。俺ぁ客だぞこらぁ!」  他の客達が遠巻きに見て、帰り支度を始めていた。
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