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「凛花ちゃん、今日はもう上がっていいよ。田崎さんが部屋に来いってさ」
キャバ嬢達が指名を待つ控室。ボーイに声を掛けられた凛花に羨望と嫉妬の視線が集中した。
「いいわよねぇ、凛花は。あたしも身体売ったらナンバーワンになれるかしら」
誰かな意地悪な声を上げると「言えてる~」と賛同する、よりトゲのある言葉と共に笑いが起きる。
身体を、売る。
どんな鋭利な刃物よりも、切れる刃となって凛花の心を切り刻む言葉だった。
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