僕が雪を愛せないちっぽけな理由

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「止めて下さい」 少女は凄い瞬発力で僕の手から逃れる 「・・・お前・・・なんで・・・」 こうなったら疑問は尽きない この少女が人かどうかすら怪しくなる そんな疑問をなげかけようとしたそんなときだった。 彼女はポロポロと涙をながした 僕は更に混乱する一方だった すると彼女は何の前降りもなくこう言った 「そうです 私は人では無いのです 人ではなく何でもない―そんな存在です」 驚きはした もちろんしかし同時に何故か ああやっぱりと納得してしまった 依然として彼女は泣き続ける。 声はあげてないにしても 涙は大粒だった。 彼女が人間じゃないという話を鵜呑みすると、僕の彼女に対する疑問はほとんど解決するのだけれど、これに関しては 何故泣いているのか、さっぱり理解出来なかった。
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