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ミヤコの友達、アキラさんの軽トラに乗ってミヤコの家に向かう
「結構、ここに来るまで遠くてビックリしましたよぉ」
「あ、同い年やし敬語使わんでもええよ。それより、お腹空いてへん?」
「あ、電車の中で駅弁食べたから大丈夫。って……さっきからずっと山道な気がするんですけど、伊勢志摩って海じゃなかったんですか?」
「おぅ。俺も漁師」
そう言って、爽やかな笑顔を向けてくれるけど……ホントに、山しか見てないんですけど?
「おかげ横丁はミヤコと行ったらええとして、今日は完全にミヤコのお母やんに捕まっとったでなぁ。どっか行きたいとこある?あれやったら連れてくし」
車を軽快に走らせながら、アキラさんが気を使ってくれてるのが分かる
失恋したとか聞いたのかな?
だとしたら、ちょっと恥ずかしい
「海が見たいなぁ」
「あ、それならもうちょいで見れるよ。あ、牡蠣の食べ放題でも行く?」
言われた先に視界がパッと開ける
「綺麗……」
真冬だって言うのに、真っ青な海と入り組んだ海岸線が眼前に広がった
「良いなぁ!こんな所に住めて幸せだよねぇ」
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