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巡察に出れば、気持ちを切り替えて臨まなければならない。
浅葱色の隊服に身を包んだ私は永倉さんの一歩後ろを歩き、周りに目配りをしている。
その中で突き刺さるたくさんの人の冷たい視線。
「壬生浪が来よったで・・・」
「今度は何やらかすんやろか?」
私たちに聞こえるくらいの声で話す人たち。
何回か巡察に来ていてやはり、これだけは馴れない。
まあ、馴れたくもないが・・・
初めて巡察に来たとき、永倉さんに言われた。
永倉『いちいちそんなこと気にしてたらキリがねえよ・・・。全く悲しいよな。こっちは必死で守ってやってるって言うのに・・・』
悲しそうに笑う永倉さんを見て、かける言葉が見つからなかった。
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