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「はい、じゃあ杉崎が程好く静かになったところで会議始まーす」
『はーい』
床に倒れていた俺は会長の言葉を耳すると、ゆっくり起き上がりそろそろと席に着く。
うん、これが冗談だってわかってたけどね。
何故だかアウェーとしか感じずにはいられない。
とはいえ、再び話を脱線させるのも申し訳ないのであえて口には出さなかった。
それくらいは空気読めるさ。
だがハーレムへの道は程遠いように思えた。
俺の懸念など知ってか知らずか、俺以外の女子たちは話をサクサク進めていく。
「で、会長さん。今回の議題が会長さんの勉強面うんぬんじゃないのはわかるけどさ。具体的に何するんだよ」
「そもそも今まで継続していたものってあったかしら。アカちゃん、すぐに飽きちゃうし」
「会長さん、思い立った時の行動は早いですけど、長続きはなかなかしませんよね」
矢継ぎ早に三人の意見が出される。
日頃の行いが裏目に出たのか、鋭い指摘に憮然とする会長。
ハムスターの頬袋みたく、ほっぺたを膨らましながら、
「あるもん」
『たとえば?』
「生徒会の一存シリーズ」
『あー…』
全員が納得した。
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