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ババアが飯を作ってくれていた。
匂いでわかった。
家庭の匂い、ご飯の匂い、懐かしい匂いだった。
賢二は一階へ降りていった。
「おい!ババア!不味い飯作るんじゃねえよ!」
賢二は笑いながら言った。
「うちの作るご飯はものすごい美味いんじゃよ。」
ババアが自信満々に言ってきた。
賢二は飯が出来上がるまで外で一服しようと外にでた。
車ひとつぎりぎり通れそうな小路があった。
向かい側には木造の家が二、三並んでいた。
ババアの家を見ると看板があり、吉田商店と書いていた。
商店は駄菓子から酒やタバコまで色々なものが置いてあり、村の人達はここで生活品を買っているようだった。
野菜売り場には自家製と書いていたので、家の裏で育てた野菜を売っているようだ。
店は五時までらしい。
外に出て煙草を吸いながらぼーっとしていると、向かいの家からおっさんが出てきた。
賢二と同じく煙草を吸いにきたようだ。
賢二は家に戻りババアに村のことを聞いた 。
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