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「グスッ…ウェッン……」
誰かのすすり泣きの声がした。
コート張りの作業を一旦やめ音の張本人を探した。
「グスゥ…ウェ……」
「大丈夫だよ、莉李。世界には星の数ほど男はいるって」
それは、先輩だった。
男って…失恋でもしたんだろう。
「どうしたの?」
この声は顧問の森井先生だった。
「彼氏に…さっき女の子と…っキス…してるとこ…私見ちゃって…私…ツ二股かけられ…てたみたいで……」
「そっかぁ、でも大丈夫だよ。また新しい恋しなよ」
馬鹿なんじゃないかと、アタシは思った。ここにもいたよKY人間
「でも、彼氏って誰なの?」
「…織田くん」
織田先輩、同級生.後輩.先輩.先生からも信頼におけてそれにすっごく、優しいという噂の先輩。
やっぱり、そうか…。
アタシは少し感じていた。
織田先輩ということを、
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