プロローグ

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「っなッ!」 犬を見て気が緩んだ瞬く間に今度は本当に子供が脇を通り抜ける 真っ白なワンピースを着た女の子だった 緊張を解いた体は咄嗟には動かない 「馬鹿!早く戻れ!!」 そう叫ぶ頃には女の子は道路の真ん中にいた 女の子はこちらを振り向こうとして途中で動きが止まる 自らに迫るトラックに気付き身がすくんだのか固まってしまった 「ちッ」 流石にここで傍観出来る程無神経ではないので即座に飛び出す ボールを見て速度を落としていないかと僅かな希望を込めながらトラックを一瞥するが、この状態に至ってもブレーキをかける様子すらみられない
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