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父の実家は驚くほどの山間部。典型的な過疎地域で近所は今やほぼ空き家か、お年寄りの一人暮らし。
そんな地に弟は、情報はネットで十分得られるし、気も楽だから将来はここに住みたいと言った。
オレは弟に「ふーん。」と返事しながらも内心では「正気か?」と思った。
オレは元々「田舎」や「方言」にコンプレックスもあり、就職を機に実家を離れた。そして東京に住む頃には「帰郷」なんて全く頭になかったし、4~5年帰らない時期もあった。だから久々に帰省した時に、昔暮らしていたにも関わらず、その環境にゾッとしたのを覚えてる。
都会への未練を捨てられず、帰郷するまでにかなり葛藤し、時間もかかった。
なのに弟は実家より更に田舎に「将来は住みたい」と言う。理解出来なかった。
だが、弟からしてみたら、そんな環境の方が自身の病気も治る!と思ったのかも知れない。
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