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「こんな不良高校でまともな勉強できなくて、あなた将来どうするの?」
「そんなの柚月だって同じじゃん。考えてるの?」
「別に考えてはないけど、私は沙羅と違ってそんなおバカさんじゃなくてよ」
「う.....」
「とにかく私は帰るから、何かあったら電話して。じゃ、また明日ね」
「ちょ、柚月ー!」
私は沙羅を無視して、教室をでた。
しかし、どこかに行こうともアテはなく、ただフラリと歩き出し、気づいたときには、海沿いの道路をあるいていた。
潮風にあたっているうちに、私はなんだか切ない気持ちになった。
だが困ったことに、切なさの原因がいっこうにわからず、むしゃくしゃした私は制服のまま地べたに座り込んだ。
そして隠し持っていたタバコをポケットから取り出すと、ライターで火をつけ口に運んだ。
「…(フゥー…)…」
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