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しかし、その時の私にとっては、小原さんがどうなろうが… それ以上の快楽を求める執着のほうが大事だった。 小原さんの肉体を鬼畜の私が貪ることで、彼女の生命をすり減らそうがどうでも良かった。 むしろ、小原さんこそが命と引き換えに生の歓びを肉体を通じて大いに味わうべき… 今となっては、ヒルによる吸血の被害は私自身の局部周辺だけではなくなっていた。 もはや、私の臀部から太股にかけて大量のヒルの群れが密集して、へばりつき、 喰らいつき、 私の下半身は股間を含めてほぼ全域をヒルの餌食となり果てている。 いまや、私の下半身のあらゆる場所から血が噴出しているのだ。 ヒルに咬まれて流れる血は成分効果が消えるまで出血は止まらない… 私の血は凝固せず流れ続ける。 さらには、こんな夜中に救援など来る筈がないのだ。 小原さんが死んだとしても… 遅かれ早かれ… 私も死ぬ。 ならば、生きているうちに、生の悦びを味わうべきなのだ… 同じ死ぬなら、苦しんで死ぬより快楽のなかで死ぬほうが幸せだ。 彼女の場合もそうだ! 死期を早めようが、死ぬ前に生の歓びを快楽を通して知るべき… もう小原さんの命は風前の灯火でしかない。 血を充分出し切って意識朦朧の筈… どんな辱めを受けようが思考することさえないだろう。 デカい乳房に爪を立てて鷲掴みにして、揉み扱いてやりたい。 思いっきりハードに股間を攻めてみよう。 もはや、悪魔の化身となった私は快楽の最中に小原さんの息絶えることを願っている。 小原さんの果てる姿を想像してワクワクしていた。 いよいよ、これから近代の殺人遊技の幕開けだ。 快楽への封印を解いた私は背負っていた小原さんを降ろす為に腰を低く下げた。 その瞬間、私の左肩に激痛が走った。 「あ、ぐわぁーっ……」 思わず私は、悲鳴をあげて… 小原さんを放り出した。 あまりの痛さに肩を押さえ、その場を転げ回った。 私の左肩からは血が噴き出していた。 痛みに喘ぎながら私は正気に戻っていった。 いくら極限状態であろうが、人間として、やっていいことと、悪いことがある。 狂気にかられて、私は恐ろしいことを考え、それを実行しようとした。 小原さんは狂気の私が嫌だったのだろうか?image=440433454.jpg
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