群青

16:29

今、ポツリポツリと雨が降り出してきた。

雨宿りできそうな場所もないぞ、困った。

次第に雨は大粒となって、あららと思って逡巡してたら…

突然辺りがパァッと青白く光りかがやき、すぐにドオォーンと大地を揺るがす雷鳴が響き渡る。

凄まじい音とともに大雨が雑木林を叩きつけるように降り出した。

雨水でずぶ濡れになりながら、駆け足で避難する場所を探した。

また周囲が眩しく光った。

赤川さんが悲鳴をあげた。

｢きゃあっ、近いよ、近い！｣

ＤＯＯＬＵＯ－Ｎ…… Ｂａｒｉｂａｒｉ - BARIBBARILTU

｢きやぁっ｣と悲鳴を上げて…小原さんが足を滑らせてズルズルと斜面を転がり落ちていった。

｢あぐぁーっ、たすけてーっ……｣

｢今、助けにいくよ、小原さん、待ってて……｣

私は小原さんに声をかけつつ高く生い茂った雑草を掴みながらゆっくり斜面を降りていった。

先を歩いていた森村さんと西村さんも、小原さんを心配して斜面を降りてきた。

雨の勢いはさらに、さらに強くなっていく…