プロローグ

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「……ねぇ。いくら?」 「え?」 「あなたの借金よ」 「……三百万」 「私が払ってあげる」 「へ?」 少女の信じられない発言に山吾は素っ頓狂な声をあげた。 少女はまた笑い掛け。 「……それがお礼」 「いや、でも無理だろ。三百万なんて大金。しかも見ず知らずの他人に。首輪を拾っただけなのに……」 「大丈夫よ。それに、あなたにもそれ相応のお礼をしてもらうから」 「お礼……?」 山吾の脳裏に、自分が少女の椅子となる図が浮かぶ。
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