第二話『幼女でも女は女』

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「お待たせ~。」 「またせ~。」 姉ちゃんと空ちゃんが荷物を持って歩いてきた。 「はいよ~。そだ、さっき風音会ったんだよ。」 「で、なんか話したの?」 「ん~、空ちゃんのこととか…あ!また手伝いに来てくれるってさ。」 「そっか。それはよかった。」 沈黙…。 「どしたの~?」 なんか空気が重いな……。 「えっと…はい、これ。」 姉ちゃんが俺に渡したのは、俺の財布。 手に取ると…恐ろしいまでに軽かった。 中を見ると…札は一枚もない。 小銭は100円玉が数枚と、10円玉多数。 「で?」 俺は財布を仕舞って、姉ちゃんに問いかける。 「ごめんなさい。」 姉ちゃんは申し訳なさそうに頭を下げた。 「違うだろ。」 「???」 姉ちゃんは首を傾げる。 「ありがとう、じゃないのか?」 「…ありがと。」 姉ちゃんは嬉しそうに笑って礼を言ってくれた。 「ありがとー?」 「うん。よし、家帰るか!風音呼んで飯作ってもらおう、な?」 俺は二人の頭を撫でてやり…頬を緩ませながら、荷物を持ち帰路についた。
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