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明くる日―――
空ちゃんは俺が思っていた以上に賢く、なんとかやっていけそうだった。
今も空ちゃんが賢さを発揮している。
「おにーちゃん!おねーちゃん!朝だよー!」
川の字で寝ていた俺達、空ちゃんはいつの間にか起きていて…俺達二人は起こされている。
「あぁ?うるしゃい!」
ドスッ…と鈍い音がする。
姉ちゃんが俺と間違えて空ちゃんを蹴ったのだ。
「ご、ごめんなさいっ!」
空ちゃんは涙目になりつつも、なぜか謝っている。
「そ、空!?ごめんね!?痛かったでしょ!?」
姉ちゃんは飛び起きて、「やっちまった」と言わんばかりに空ちゃんの心配をしている。
「う゛、ううん…ごめんなさい…」
「空ちゃんは悪くないよ。だから謝らなくてもいい。」
俺は姉ちゃんを睨んでやる。
癖…みたいなものだろうね、今のは。
空ちゃんは、産みの親に虐待……されてたの…かも。
「ごめん…。」
姉ちゃんはバツが悪そうに泣きじゃくる空ちゃんを見ている。
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