平凡と非凡

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(…………こ、こんなに……?) 仲間。 初めに頭を過ぎったのがこれだった だが仲間にしては若干の違いがある。 まずは服装。同じ黒服だが形というか、種類が違う気がする それに (……なんだこのいやな感じ。風が痛いくらい、殺気か) 先程の強盗犯には感じえなかったこれほどまでの殺気。 あの五十人ほどの中に相当の実力者がいるということ。 「おかしいな。約束の時間に来てみればガキが一人しかいない」 「まさかとは思いますが、やられたんですかね。あのガキに」 (約束の時間……?) 俺はその台詞を聞き逃さなかった 「おいおい、取引先がそれほど弱くていいのかよ。洒落にならんな」 「もしかするとこのガキ……『SWAT』の人間かもしれませんぜ」 ようやく理解できた。 この五十人弱の黒服の奴らはこの強盗した金が目当ての人間だ。 リーダー格の男が言っていたのを思い出した。 だがこの人数が不可解に残る。 (金を受け取った後、殺すつもりだったってことか……!) 「まぁなんだ。誰が誰だろうと、殺しとけ」 先頭に立つ男が右腕を軽く挙げた それを合図に五十人弱の人数が一斉に銃を構えた
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